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7.予防接種の対象となる病気とワクチン・副反応

★ポリオとは
 「小児マヒ」と呼ばれ、わが国でも30年前までは流行を繰り返していましたが、予防接種の効果で現在は国内での自然感染は報告されていません。

 ポリオウイルスはヒトからヒトヘ感染します。感染した人の便中に排泄されたウイルスが口から入り咽頭または腸に感染します。
感染したウイルスは3〜35日(平均7〜14日)腸の中で増えます。
しかし、ほとんどの例は不顕性感染終生免疫を獲得します。
症状が出る場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染し、麻痺をおこすことがあります。
ポリオウイルスが感染すると100人中5〜10人は、カゼ様の症状を呈し、発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐(おうと).があらわれ麻痺が出現します。 一部の人は永久に残ります。
呼吸困難により死亡することもあります。

 感染の合併症として麻痺の発生率は1,000〜2,000人に一人ですが、麻痺患者が1人発生したときには、その周りに100人以上の感染者がいるといわれています。

 現在でも東南アジアや中国などではポリオの流行がありますから、日本に入ってくる可能性もあります。
予防にはワクチンを飲んで免疫をつけておきましょう。

★ポリオ(急性灰白髄炎)ワクチン[経口生ワクチン]は
 I、II、III型の3つのタイプのポリオワクチンウイルスが混ざっています。 飲むことによりそれぞれがつきます。
しかし1つか2つの型だけの免疫しかつかないこともありますので、6週間以上の間隔をあけ2回飲むことが決められています。
それによって前回つかなかった型に対して免疫ができて予防体制ができ上がります。

 ひどい下痢をしているとウイルスがつきくいので、注意しましょう。

 

 ワクチンウイルスは弱毒化されており安全なワクチンですが、服用後体内で増えますので、450万人以上の投与に一人程度の極めてまれな頻度ですが、ウイルスが脳脊髄に達して麻痺を生ずることがあります。
またワクチン投与を受けた人からは15〜37日間(平均26日間)にわたってウイルスが便中に排泄されます。
このウイルスがワクチンを受けていない子に感染して、麻痺をきたすことがあります。
この頻度は一定していませんが1〜2年に1人程度でまれなものです。

●不顕性感染(ふけんせいかんせん)
ウイルスや細菌が感染して体の中で増えますが、病気としての症症が出ず、知らない間に免疫だけができるような感染の仕方をいいます。
病気になりませんから都合のよい状態ですが、本人にもかかったのか、かからなかったのかわかりません。

●終生免疫
ウイルスや細菌にかかると体の中に免疫(抗体)ができます。
これはそのウイルスや細菌などの病原体に対する抵抗力ですが、その病原体に感染した記憶が体の中に一生涯にわたって残っていて、その病気にかからないですむ状態をいいます。

●飛沫感染
ウイルスや細菌がせきやくしゃみなどにより、細かい唾液や気道分泌物につつまれて空気中へ飛び出し、約1mの範囲で人に感染させることです。

 

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