お知らせ
皆さん、お元気ですか? 最近は寒い日が続いたかと思えば急に夏日になったりと、思いの外、体調管理が難しい天気が続きますね。 6月と言えば、旧暦では水無月(みなづき)と呼ばれます。これは水が無いと書きますが、水がない月ではなく、水の月という意味です。そろそろ水無月、梅雨の足音が聞こえてきているようです。 梅雨になると傘を片手にお出かけ・お買い物、雨の中スマホ片手に急ぎ足、ぬれた道路、床、階段など転倒・衝突を起こす危険性が多くなってきます。転倒・衝突後に特に気をつけなければいけないのが骨折です。例えば、転倒後に生じる耐えがたい腰の痛みや股関節の痛みは、腰の骨折(脊椎圧迫骨折)、股関節の骨折(大腿骨頚部骨折)などが隠れている可能性があります。歩行できるからといっても油断はできません。時間がたってから骨折がはっきりしてくることがあるからです。腰、股関節の骨折は手術が必要になったり、重い後遺症を残してしまうことがあります。動けない場合は救急車をすぐに呼んでください。動ける場合でもすぐに適切な医療機関を受診してみてください。そのほかにも肩(上腕骨頚部骨折)、手首(手関節骨折)、足首(足関節骨折)などの骨折もよく起きることがあります。けがのあと、痛い、動かない、腫れている、変形しているなどがあれば、骨折している可能性が高いと考えて良いでしょう。おかしいなと思ったら、放置せずにすぐに医療機関を受診してください。受傷後、早めに受診することで、その後の治療自体も容易になりますし、合併症を回避できる可能性が上がります。 以前に比べて、平均寿命ものび、病気、けがをせずに人生をより健康で楽しくすごせる世の中になってきています。趣味でウォーキング、水泳、ダンス、体操、手芸、園芸、音楽演奏などいろいろなことを行っている方も多いのではないでしょうか? 骨折は致命傷になることは少ないですが、痛み、動きの制限などで趣味活動、日常生活のクォリティーを著しく低下させてしまいます。どうせなら楽しく、豊かな人生を送りたいですよね。骨折を回避するには、わたしは大丈夫と思わずにまずは転倒・衝突予防に十分注意を払ってください、もしけがをしたら、迷わず医療機関を受診してください。骨折予防対策の一つとして骨の頑丈さ(骨密度)などを定期的に検査し、治療していくのも良い方法だと思います。 平成30年6月発行 救急便り第115号 永山整形外科 林 幹彦
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